よく聞かれる「あの横移動はどうやってるんですか?」
「あの横移動」とは下の動画の最初のシーン。岩陰から槍ヶ岳が出てくるシーンをはじめとした様々なシーンで使っている横移動のことである。

原理は簡単。横移動させればいいだけである。下の様なスライドレールを自作してカメラを横に移動させている。

どう見ても水道の蛇口が付いているアレ。水栓柱である。水栓柱と言ってもわからない人もいるしパッとしないので便宜上水道管と言っている。カメラを取り付けている台座はポリエチレンの板材を加工して作っている。いわゆるまな板ってやつである。言わせんな恥ずかしい。。。スムーズに動かすためにボールベアリング(ミニ四駆のヤツ)を仕込んでいる。雲台まであわせても5千円しないで作れる。Amazonとホームセンターで全部揃う。
スライダーは実際の撮影機材として600ドルくらいで売っているのだが、山に行ってザックで潰したり傷ついたらショックなので、消耗品と考え自作のものを使っている。材質的にも衝撃に強いので山での撮影に向いている。万が一壊れてもココロにも財布にもやさしい機材である。
難点は動かすときに呼吸を止めないとスムーズに動かせないこと。高地では苦しい。非常に苦しい。
難点その2は非常にかさばる。重い。少しでも重量を減らしたいところだがコイツは置いていくことは出来ない。ザックにくくり付けて登っているのだが非常に注目される。「ご苦労様です」と声を掛けられる。どうやら山荘に工事に行くと思われているようだ。
良かったこと?といえばニコニコ動画で「水道管の人」と呼ばれ覚えてもらえたことである。
余談ばかり書いてしまったがスライドレールを使うことのメリットは映像に奥行きが出ることと「山」という動かない被写体に動きをつけられることである。多分他の方はここまではしていない。今のところ。
ちなみに一昨年はチルトシフトレンズを導入しミニチュアっぽい山を。昨年はスライドレールで奥行きを。今年は。。。。いま新型を作っている。さらに躍動感のある映像を作れたらと思い日々試行錯誤中である。

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